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酵素玄米:生きたごはん

この春から酵素玄米を家で作り始めた

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酵素玄米との出逢い】
酵素玄米はもう10年以上前から知っていて
初めて食べた酵素玄米はもちもちしていてとても美味しかった

10年前から白米をあまり食べず主に玄米を食べるように変わっていった

玄米を食べるきっかけは  
ある時から肉もお酒もいらなくなるあるきっかけがあり
その流れで白米から玄米が食べたくなった
なぜかはわからないが
無理に変えたのではなく意識が変化したら自然に食べるものも変化したというかんじだった

更にその後 母が癌になった
幸い初期症状だった母は癌の治療法を調べていくうちに体質を変えることで癌が治ることを知った
その治療法の中で言われていたのはとにかく体温を上げること
食ベものは玄米菜食がよいということだった

それは僕がその頃食べていた食事に一致していたのもあり
家族で玄米菜食になった
ちなみに母の癌は手術で摘出し2年くらいで完全に健康体に変わっていった

その頃から自分の身体が食べたいと思っている食べ物が自分の身体にはいいんだと経験的に分かってきた

玄米美味しいけど
どうせ玄米を食べるならあの酵素玄米を食べたいと思い
そのころからネットに色々載っているレシピを見たり 
知人が作っているやり方を聞きながら作っていた
今は酵素玄米用の炊飯ジャーなんかもあるみたいだけど 
僕は人からもらった古い圧力鍋を使って作っていた

僕がその当時調べた情報では
圧力鍋で炊くと確かに炊飯器の玄米モードで炊くより美味しく 
数日後には多少発酵しているようなかんじにもなるけど 
同時に固くなり 
酵素玄米にこだわって作っているお店の味となぜか全然違う 

そのうち僕が食べたあのもちもちの美味しい酵素玄米の作り方を教えている人達がいることを知った

興味はあるけど まぁ自分流でやってみようと 
10年くらいは自己流で色々炊き方 浸水の仕方 水分量を変えてみたりして食べていた


でも何回やってみても 
「ん〜なんか違う」
から抜け出せないでいた

最近 仲良くさせてもらっている絹子さんは
酵素玄米を食べているというので話を聞いてみた

絹子さんはどうやらあの美味しい酵素玄米の作り方を実践しているということで 
食べさせてもらったらやっぱり美味しい
というかエネルギーみたいなものが全く違う食べ物だと改めて感じた

これはやっぱり炊き方とかそういうことではなく
全く別の食べ物なんだなぁということが分かった

3月にその酵素玄米の作り方を教えてくれる人達が講習をするということで絹子さんと一緒に参加した

その酵素玄米は長岡式酵素玄米と呼ばれていて
絹子さんはもう20年くらいその酵素玄米を自宅で作り食べているそうだ

講習を受けてこれが自分がつくっている玄米とは全く違う作り方・食べ物だということが分かった

作り方を一通り見せてもらうと かなり厳密にそして愛情を持って作っている

「なるほどね これはしっかり習って実践した方がいい」
とすぐ分かった

酵素玄米の効果を身体で感じる】

教えてくださった新井さんや絹子さんから色々話を聞いてみると 長岡式酵素玄米の特徴は

●腐らない(ジャーに入れている状態で)
●炊いて4日から10日が食べごろ
●決められた玄米、水分、塩、小豆の量がある
●ほぼ完全食なのでよけいなおかずは殆ど必要ない
●体質が改善される

ということを教えてもらった

僕はどんなことでも人から聞いた情報は完全に受け入れる前に保留し
自分が経験して本当かどうか判断するようにしている

教えてくれる新井さん達のやってること
言っていることに僕は矛盾を感じなかったが 
本当かどうかは自分がやらないと判断出来ない

このやり方でとにかくやってみようと講習を受けた後 
酵素玄米の炊飯セット一式を購入し 
4月から長岡式酵素玄米を作り食べ始めた


僕は10年前から基本的にベジ(時々魚は食べる)
ほとんど外食もせず食材にもこだわり
出来る限り作られたものではなく材料から作るようにしている
 
ここ数年は年に数回デトックスを色々なやり方でやっていたので
僕の腸は多くの人より健康だろうと思っている

そんな食生活をしていると腸や味覚がどんどん敏感になっていく
今食べている物が身体にどういう影響を与えるか
僕が頭で考えるのではなく身体が反応するようになっていた

でも実は時々発作的に身体に悪いと分かっていても
添加物が入っているものを食べたくなることがある

近所で毎週水曜日のアイス半額デーには足しげく通い
自宅にアイススペースがある程アイスが好き
そういう時は我慢せず食べる
でも年々食生活の質が高くなってくると
それに合わせて時々食べる添加物に身体の反応も大きくなる

身体に悪い添加物とかが入っている食べ物が体内に入ると
それを出そうとして前より吹き出物が出やすくなった

20代の頃 頭皮にニキビが出やすく病院に行くと「そういう年齢ですからね」と言われて
薬を処方されていたけど 
今考えると食べ物の影響の方が大きいことが分かる
前の食生活をしていたら
多分今頃ぼくの髪の毛はなかったかもしれない

身体が受け付けない反応が出るということは
つまり初期段階で改善できる体質に変わるということだと感じる


長岡式酵素玄米を食べ始めて直に
この玄米を食べていると玄米:おかず=7:3くらいがいいと教えてもらった 

食べるのが好きな自分としては少し抵抗がある

でも習った通りの方法で酵素玄米を食べると変化が起こった

内側から満足感が出て来てあまりおかずを食べなくてもいいなという感覚になった

それまではお米が好きなので 
こってりしたおかずを食べると玄米もたくさん食べていた 

数週間この酵素玄米を食べると
酵素玄米だけで満たされてるかんじがある
完全食という意味が身体で体感出来たかんじだった

【食べた後の身体の変化】

数日後 僕の敏感な腸がかなりゆるいかんじになった
軽い腹痛くらいいつも腸がグルグル動いていた
僕は年に数回デトックスするので敏感に感じるが
これは腸が不純物を出そうとしている感覚に似ていた

数週間後 僕の腸が変わったのを確認した

僕は無理に健康的な食事をしているわけではなく
食べたいものを食べていたらそれが健康食だっただけで 
食べたくなったら添加物のものでも食べていた

そんな添加物入ってる食べ物が食べたくなる時は
だいたい「頭で最初に反応している」

「頭」に合わせて「胃」も反応して「頭」と「胃」が連動し始めると
もはや欲求は大きくなり
身体に悪いと分かっていてもジャンクフードを食べたくなることが時々あった

その時 「腸」を感じて話しかけてみると「腸」は「いらないよ」
と言っている
「すまん」と思いながらも 
食べたくなったらジャンクフードを食べていた

そして食べた後に自分の身体が悪いものを外に出そうとして身体に反応があって
「またやってしまった」
となる


長岡式酵素玄米にして大きく変わったと感じているのは

これまで「脳」「胃」が連動して欲求として反応していたものが
「腸」の声がさらに大きくなった

「胃」はその「腸」と仲良くなって 
「腸」「胃」が連動するようになった

つまり
「脳と胃」のカップ
から
「腸と胃」のカップ
みたな身体的感覚へシフトしていった

これまで無性に食べたいと反応していたものが今のところ出る気配はない

まず「胃」が反応していないのが大きいと思う

「脳」は相変わらず過去の記憶と結びつけて
反応することもあるが
それに「胃」がついていかないような感覚だ

彼らは別れたのだ

「それ 必要ないっす」
「胃」から言われた「脳」
食べたくても「脳」の反応だけでは身体に入れることも出来なくなっている

身体革命が起こった

【アップデートされた食生活】

家には常に酵素玄米が2升ジャーに入っていていつでも食べられのもいい

腐らないし固くならないこの玄米は
できるだけ長く置きたいくらいだけど
食べてしまうので直ぐなくなる

ジャーの中には発酵の日を変えて
今炊いたもの 3日前のもの 5日前のものと日毎に分けて常時保温している
少なくなったらどんどん追加していく

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無理はしたくないので
食べたいものを食べるし
外食もする

しばらく酵素玄米を食べてない時が続くと
身体が前の状態に戻るので
やっぱりこの状態が酵素玄米から作られているということがよく分かる


慣れてくるとこれが当たり前になってこれまでの変化も忘れてしまうと思うので
今が一番変化に氣づいているときだと思う
美味しいだけでなく
ここまで身体が変化するとは思ってもみなかった

4月からお米を自然農で作り始めたことと長岡式酵素玄米を食べ始めたこと 
図らずもお米との関わり方が一変している


yokumiru.hatenablog.com


特に意識して変えたわけではないけど
現実がこういう風にシンクロして動いているときは
自分にとって何か意味があることなんだとおもう

今後どうなっていくか楽しみなお米とのつながりが始まった

山間の釜炒り茶

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この地域は四方を山に囲まれて日照時間も少なく
朝晩の寒暖の差で朝霧もよく出る

そんな気候条件がお茶栽培に適しているようでお茶農家さんが多くいる
昔から山間部のお茶は美味しいと言われている
それは寒暖の差がお茶のうま味や甘みをつくり
朝霧が渋みを抑えて美味しいお茶をつくるからだそうだ

地域によってはそれを人工的に操作してその環境に近づけるが
山間部のお茶は自然にその環境が作られているので自然と美味しいお茶が出来る環境にある

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美味しいお茶が作れても山間部の傾斜地は農家さんにとっては決して生産しやすい環境じゃない
集落も高齢化していくと昔はお茶栽培していた人達のお茶畑は耕作放棄地にされているか
自宅で飲む分だけのお茶を作り続けている農家さんが増えてくる

僕はもうお茶を出荷するためには作らなくなくなった仲良くしている近所のゆきちゃんのお茶を毎年摘ませてもらっている
出荷用には管理されていないお茶畑なので奇麗な刈り慣らしはしてないけど 
無農薬 無肥料で美味しいお茶を自分たちが必要な分だけ採れるので一年分のお茶(釜炒り茶)と紅茶を作るのが毎年の恒例だ

【釜炒り茶の作り方・飲み方】

1:摘む

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お茶は一芯三葉と言われている新芽の部分を摘むのが基本だ
でも 固くない黄緑色の新芽であれば気にせず摘んでいる

2:炒る
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お茶の葉が1/3になるくらいまで焦げないように気をつけながら奇麗に洗った鍋で炒る

3:揉む
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お茶が熱々のうちに奇麗な手で揉む
揉むうちに一まとまりのお茶の葉の束のようになり
一つひとつがこよりのように縮れてくる


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4:天日干し
乾燥が未熟だと保存するとカビるので十分乾燥させる
日中は干し夜は家に入れるを繰り返す
なので摘み取った後晴天が続く日に摘み取る


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5:飲む
そのままお湯を注いで飲んでも美味しいけど
この地域の人は飲む前に少し炒ってほうじ茶のようにして飲む人もいる
不思議とフルーティーな味わいになる
熱くなると朝に入れたお茶を冷めるまでお茶の葉を入れて冷たいお茶としてよく飲んでいる

例年この釜炒り茶を作った後は同じ茶葉で紅茶を作る
お茶は同じ葉っぱでも作り方で色々な飲み物ができるので試してみよう

ヒノキの村長

二名良日さんのリース作りのワークショップに参加した

二名良日・関西アウトドアーズスクール公式ウェブサイト Yoshihi Futana Official Website



探検植物作家の二名さんはもう半世紀もリースを作り続けているらしい

「なんで作っているのか分からん」といってひたすら色んな種類のリースを作っている

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僕    :「この輪っかのカタチに行きつくまでに他にも色々なもの作ってみたんですか?」
二名さん :「最初から輪っかです」「僕にとってはご神体みたいなもの」

聞くと 人とのコミュニケーションは苦手て植物ばかりを相手にしてきたらしい

時々挟む二名さんのおやじギャクに 僕はなぜだか植物のような力強さや
自分と同じニオイをかんじた(僕はおやじギャクは言わないけど)

親しみを込めて二名のおっちゃんと呼びたくなる

その日のワークショップではヒノキの輪っかをこしらえた

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作り始めたらもう黙々としゃべることなく夢中になる

そのワークショップ前に 鼻の奥で感じていた風邪のひき始めのような熱が
2時間夢中でヒノキの輪っかを作っていたら何処かに行っていた

できた輪っかをみてみると 二名のおっちゃんが何でか分からんが輪っかを作り続けている理由が少し分かった気がした

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今は家に飾られたその輪っかは昔からそこにあったように徐々に風化していき
部屋を見守っているムラオサのような存在感を漂わせている

はじめての自然農のお米作り:苗代

はじめての自然農のお米作りは苗作りから

籾は昨年ゆうきと一緒に作った田んぼで収穫した籾を使う
自分たちが一から作ったお米で苗を作ってみる

これまでの僕の畑は春夏に種を直播きすると直に虫に食われる虫のための畑になっていた

お米作りはそれを避けたいので川口さんから習ったことを教えてくれる絹子さんとゆうきの情報と川口さんの本から学んで苗代をしっかり作ってみる

はじめての自然農で野菜づくり

はじめての自然農で野菜づくり

お米作りは「苗半作」と言われる程 苗作りが大切らしい

まずは種籾が使えるかどうかを水に浸ける調べる「水選」という作業

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水に浮かばせてみると籾が結構浮いてくる

昨年も無農薬でお米を作ったせいか種として使えない籾が結構ある

その籾を乾かす間 苗床の整備をする

春の野草で生い茂った田んぼの一角だけの表土を削って籾を蒔く準備をする

普通の田んぼでは田起こしや代掻きという作業をして田んぼの土を引っくり返すが 自然農ではそういった作業が全くない

お手伝いに来てくれた絹子さんとせっせと表土を削っていると近所の人が珍しそうに声をかけてくれる

こんなやり方でお米を作る人は周りにいないので興味津々みたいだ
僕も分からないけど絹子さんは「見てて下さいね〜」と楽しそうに返事をする

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表土を削った田んぼに水選した籾をひらひらと蒔く
密になっていると稲の生育が悪いから蒔いた後に間隔が密になりすぎていないかを確認する
自然農は一見手を抜いているようだけど 手を抜いているのではなくいかに生命が元気よく生きるかということを追求している農業
効率だけ考えてぬくぬくとして育てることが生命を豊かにするわけではないようだ
かといって厳しくするだけでなくしっかり必要な栄養も与える

人がどう生きるかということも農作業一つひとつからヒントをいただいているようだ

籾を蒔いた後は上にその籾の稲を刻んだものと その田んぼに生えていた春の草を上からかける
鳥達に食べてしまわれないように

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丁寧に作った苗床はまるでお花畑のようだ

さて1ヶ月後しっかり芽が出てくれるかなぁ

はじめての自然農のお米作り:挑戦

これまで農業とも言えないような家庭菜園しかしてないけど 今年は自然農で田んぼをしてみることにした

以前は お米作りは農家さんのお仕事と敷居が高いと思っていたけど 田舎で生活してみると 周りの仲間が色々挑戦していているのを 横目でみながら 手伝いばかりをしてきた

気づけばお米の手伝い歴だけは長くなったが 手伝うのも 田植えと稲刈りの時がほとんどでお米作りの全体像はあまり見てなかった
これまでお米を作るのは管理も大変だろうと思っていて 畑は少しやるけど田んぼは手を出してこなかった
でも 去年お手伝いした場所はほとんど草引きもせずお米もしっかり採れて
これなら出来るかもと思いよいよ手探りでお米を作ることにした

農家さんみたいに売るわけでもないし どうせ作るなら 面白い方がいいということで 自然農で田んぼを作ってみる

当然自然農だと生態系は豊だが 虫も来るし周りでお米を作っている人達からは嫌がられるかなぁと思ったが 周りも自宅で食べる分だけ作る家庭が多く思いのほかスムーズに自然農でお米を作れることになった

自然農のやり方も自分たちだけの経験ではやはり不安もあったけど ご近所の絹子さんが昔 自然農で田んぼをやっていたというのでお話を聞いてみた

絹子さんはもう70歳近いけど感覚的には僕の周りにいる若い人よりも僕と好きなものが共通することが多い
年の離れたお友達として仲良くさせてもらっている

しかも絹子さんは何十年も色々な趣味の実践をしてたりするので絹子さんとお話をするのは毎回楽しみだ

見た目は農業というかんじではない絹子さんがお米作りに興味を持ったのは川口由一さんという自然農を実践されている農家さんを知ってからだそうだ
川口さんは長年自然農で田畑を耕作している自然農のプロフェッショナルだ

はじめての自然農で野菜づくり

はじめての自然農で野菜づくり


川口さんの自然農は単に農業という枠ではなくいのちの営みを大切にする生き方の実践として行きついているようだった
絹子さんはそんな川口さんの生き方に共感し 年に何回か何百キロも離れた川口さんの自然農教室に行っていたそうだ

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今年の冬にゆうきが参加した現在も続けている川口さんの勉強会
仙人のような人だ

その絹子さんが呼びかけて この地域でも何十年か前に自然農の勉強会やみんなで自然農で田んぼを作っていたそうだ

ちなみに川口さんのいう自然農の定義とは
1耕さない
2肥料・農薬を用いない
3草や虫を敵としない
だそうだ

周りで農薬、肥料を使っていた田んぼばかりだった頃 周りの人はそんなんじゃできないと言っていたけど みんな興味津々で見に来ていたらしい
素人ばかりが集って作っていたその田んぼは他の稲が台風で倒れても倒れない立派な稲が育ったそうだ

そのお話を聞いてから俄然やる気が出てやってみることにした
ド素人が自然農の田んぼが出来たら周りの若い人達も挑戦しやすくなるだろう

僕も農業は自分で作ったものを食べる楽しみもあるけど少し自分でやってみると生き方と一緒だなぁと感じることがある
だから生き方の実験 自然と共に作る創造を楽しめる自然農をやってみたい

畑もそんなかんじでやるけどなかなか収穫まで行きつかない

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田んぼは3畝くらいの小さな田んぼだけど 機械も使わない手植えで少人数でやるのでそれなりに大変だ
まぁ 肩肘張らず気軽に悪戦苦闘しながらやってみよう

ハヤンボ釣り

四万十川流域にあるこの地域は川の生物が豊かだ
昔程は川に関わる人も少なくなったそうだが 今でも地元の人達は川で生計を立ててる人や本業でなくても趣味や副業として漁に関わる人が多い

僕も子どもの頃は時々川釣りをして遊んでいたが 最近は殆ど釣りをしなくなった
この地域に引っ越して以前より川との距離も近くなり 釣りという程でもないが春になると昔を思い出してこの地域では「ハヤ(ハヤンボ)」と呼ばれている魚を釣る

ハヤとは総称で色々な種類の小型の細身の魚のことをそう呼ぶ
地域によってはウグイやオイカワなどもハヤを指しているそうだ

僕がこの時期にハヤンボ釣りをするのは 天ぷらにすると美味しいという理由から
冬の間エサをあまり食べていないハヤは春先に発生するカゲロウが川に落ちたのを断食明けのようにパクパク食べる
だから殆どエサを食べていない今のハヤは臭みがなく天ぷらにすると美味しい
川の食材が豊かなこの地域では敢えてこんな小魚を食べる人は少ないが 人によってはこのハヤが好きで好んでこの時期に釣りをして天ぷらにしているみたいだ

僕もそれを知ってから 春の山菜が採れるこの季節はタラの芽などと一緒にハヤンボ釣りを楽しんで一緒に天ぷらするのが習慣になった

エサはカゲロウに見立てた疑似餌を使う
カゲロウが飛び始める朝と夕に疑似餌を川に浮かべていると面白いようにハヤが食い付く

時期が少し早く水温が冷たくても カゲロウが飛ばない日中では なかなか食い付かない
ピーポイントでいい時期に毛みたいな疑似餌を浮かべているだけで誰でも釣れるので 釣りをしたことがない人とも一緒に楽しめる
この時期に来たお客さんや釣りが初めての人達と釣り遊びをして 天ぷらというコースが定番になっている

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この日も いつも一緒に釣りに行く利文さんとゆうきと一緒に釣りをした

夕方5時くらいからスタートして1時間くらい殆どぴくりともしなかったのに 6時過ぎると待ってましたとばかりに魚がエサに食い付く

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時々 解禁前の鮎が食い付くこともあるので 気をつける
調べてみるとこの地域で僕たちがハヤと呼んでいるものはアブラハヤのようだ

天ぷらにすると本当に臭みがなく美味しい ワタを取るだけであとは丸ごと食べられる

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この時期に生えている たらの芽やタケノコ アオサノリ と一緒に天ぷらにして食べる

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今日も自然に生かされてるなぁを実感する春の食卓をみんなで囲む

春の山菜:イタドリ

あまりメジャーな山菜ではないけど この地域でよく食べられる山菜

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ここでは イタドリ と呼ばれていて 地域によっては イタンポ スカンポ なんて呼ばれていたりもするらしい
根元から折るとポンっといい音が鳴るからそれが名前の語源かもしれない

子どもの頃は塩を付けて食べるということを 父親から教わった
道ばたにたくさん生えていたので その場で採って食べられるのが面白くて食べていたが
酸っぱくてとてもたくさん食べられるような味ではない

生まれた海の近くの地域からは離れて この山の中に引っ越して4年経った
ここでは海沿いよりもこのイタドリをよく食べられていて春になるとおばちゃん達は山にせっせと採りにいく
そのおばちゃんたちが作るイタドリ料理はとても美味しい
しっかり下処理をすると サクサク美味しく 塩漬けにして保存すると一年中食べられる この地域の代表料理になっている

春になるとおばちゃんたちと一緒にイタドリを下処理して、長期保存する習慣にも少し慣れてきた

僕がこの地域の食材の調理方法で分からない時はいつも近所のひでみさんに教わる
ひでみさん流ではイタドリはすぐ食べる場合と長期保存する場合で処理の仕方が少し違う

その調理法は以下の通り



【下処理】
●直ぐ食べる時

1葉が開いていない、短く太ったイタドリを取る
2一日陰干し(直射日光は当てない)
3皮をむく
4熱湯をかける(色が変わるくらいを目安に20秒程)
5熱を冷ます(この時熱をひかずに水にさらすと酸味がぬけない)
6水に半日さらす(酸味がほどよくぬけるまで)

温めるとイタドリの皮が剥きやすくなるから干すらしい
中にはコタツの中に入れている人もいる
温めすぎたり直射日光に当てると色が変色し 柔らかくなるので その塩梅が大切みたいだ

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皮をむく時おばちゃんたちは 決してピーラーを使わない
みんな大抵手でぴゅーっと奇麗に剥いていく 中には剥きにくいものもあるが それらも刃物を使いさっさっと剥いていく 
僕も真似してやってみるがおばちゃんたちみたいにきれいに剥けないので今でも剥きにくいものはピーラーに頼る


●冷凍保存版
1葉が開いていない、短く太ったイタドリを取る
2一日天日干し
3皮をむく
4食べやすい長さにカットする
5たっぷりの塩とともに冷凍で保存する
6食べる前に半日水にさらし、塩と灰汁をとる

長期保存するときは塩にまぶす 塩の分量はみんなしっかり決めているわけではないみたいだが
だいたい僕はイタドリの 1/4〜1/3くらいの量にまぶす
イタドリはそのままの大きさだ中が空洞で場所もとるので少し塩をふった後は軽く重りを置いて水分を出して小さくした方が保存しやすい
水分が出てから全体の塩の量の20%くらいを最後にまぶして冷凍庫に入れる
(塩を多く入れると常温保存もできる)

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【調理】
●炒め物
1オリーブオイル、かごま油でイタドリをいためる
2鰹節を入れ炒める
3砂糖を適量いれる
4醤油、お好みでダシを入れてサッといためる
5ごまを最後にいれてかんせい
※イタドリの歯ごたえを残すように調理することがポイント

調理方法は炒め物が多いのでこれが代表的な味付け

長期保存する処理の仕方では歯ごたえは落ちる
春先に出た時に直ぐ食べる処理の仕方で食べるイタドリは歯ごたえもあり食感もより美味しい