よくみる

よくみることを よーくみると よくみえる

山間の釜炒り茶

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この地域は四方を山に囲まれて日照時間も少なく
朝晩の寒暖の差で朝霧もよく出る

そんな気候条件がお茶栽培に適しているようでお茶農家さんが多くいる
昔から山間部のお茶は美味しいと言われている
それは寒暖の差がお茶のうま味や甘みをつくり
朝霧が渋みを抑えて美味しいお茶をつくるからだそうだ

地域によってはそれを人工的に操作してその環境に近づけるが
山間部のお茶は自然にその環境が作られているので自然と美味しいお茶が出来る環境にある

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美味しいお茶が作れても山間部の傾斜地は農家さんにとっては決して生産しやすい環境じゃない
集落も高齢化していくと昔はお茶栽培していた人達のお茶畑は耕作放棄地にされているか
自宅で飲む分だけのお茶を作り続けている農家さんが増えてくる

僕はもうお茶を出荷するためには作らなくなくなった仲良くしている近所のゆきちゃんのお茶を毎年摘ませてもらっている
出荷用には管理されていないお茶畑なので奇麗な刈り慣らしはしてないけど 
無農薬 無肥料で美味しいお茶を自分たちが必要な分だけ採れるので一年分のお茶(釜炒り茶)と紅茶を作るのが毎年の恒例だ

【釜炒り茶の作り方・飲み方】

1:摘む

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お茶は一芯三葉と言われている新芽の部分を摘むのが基本だ
でも 固くない黄緑色の新芽であれば気にせず摘んでいる

2:炒る
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お茶の葉が1/3になるくらいまで焦げないように気をつけながら奇麗に洗った鍋で炒る

3:揉む
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お茶が熱々のうちに奇麗な手で揉む
揉むうちに一まとまりのお茶の葉の束のようになり
一つひとつがこよりのように縮れてくる


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4:天日干し
乾燥が未熟だと保存するとカビるので十分乾燥させる
日中は干し夜は家に入れるを繰り返す
なので摘み取った後晴天が続く日に摘み取る


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5:飲む
そのままお湯を注いで飲んでも美味しいけど
この地域の人は飲む前に少し炒ってほうじ茶のようにして飲む人もいる
不思議とフルーティーな味わいになる
熱くなると朝に入れたお茶を冷めるまでお茶の葉を入れて冷たいお茶としてよく飲んでいる

例年この釜炒り茶を作った後は同じ茶葉で紅茶を作る
お茶は同じ葉っぱでも作り方で色々な飲み物ができるので試してみよう