97歳のチドリさんの手前味噌の知恵
ご近所さんで、実のおばあちゃんのように仲良くしている97歳のおばあちゃんがいる。名前はチドリさん。
以前にも紹介したおばあちゃん。
葛で遊ぶ - よくみる
チドリさんは、子供のころから何でも自分で作ってきた。
例えば学校へ行くのに、山道を何キロも歩いて通っていたそうだが、その履物である草履は毎晩手作り。
藁草履を作っては、数日で履きつぶし、また作る――そんな生活をずっと続けてきた。
靴を買うようになってからは草履を自分で作る必要はなくなったが、それでも、子供の時から履き慣れた草履の方が気持ちいいみたいで、今でも冬でも素足で草履を履く方が好きだと言う。
そして今でも手作りの草履を作り、履き続けている。
「昔はお金がなかったけんね」と苦労話を笑って話すチドリさんは、家の着物を仕立て直して洋服を作り、山から取ってきた蔦で籠を編み、家で栽培したお茶で一年中お茶を飲み、お米を作り、味噌を作り、山を整備して栗を作り……気づけば生活のほとんどを自給自足でまかなえるようになっていた。
昔の人はそんな暮らしをみんなが当たり前にしていたそうだ。
その中でもチドリさんと亡くなったご主人はこの地域でも有名なご夫婦だ。
今ではチドリさんが拾い集めて、育てたお米が品種登録されて、地域のあらゆる商品の原材料になっているのはここら辺では有名なお話。
そんな話を聞くのが面白くて、時々チドリさんの家を訪ねては話を聞き、作ったものを見せてもらっている。
話を聞くたびに、今では誰も実践していない面白い知恵やこれを受け継いでいる人たちがこの地域でも殆どいない現状を知り、この知恵を次の世代にも引き継がなくては!と勝手に使命感にかられ、最近ではチドリさんの話を記録に残し、作り方も他の人に共有できるようにしている。
その中のひとつが、味噌作りだ。
手前味噌の文化とチドリさん流のこだわり
昔の家では「手前味噌」という言葉があるように、各家庭で味噌を作り、その味を他の人にも食べてもらっていたそうだ。
チドリさんの味噌は特に評判で、何でもこだわってしまう性格から、他の人がやらないような方法で味噌作りをしてきた。
味噌作りのもとになる麹は、今では味噌作りをする人でも、麹だけは買うのが一般的みたいだが、昔は各家庭で作っていた。チドリさんの麹作りは特に面白い。
材料となる大豆や米や麦は、もちろん自分で栽培したものを使う。この地域では今では麦を作る人がほとんどいないが、昔は麦の方が簡単に作れたため、麦麹の方が一般的だったという。チドリさんは米麹と麦麹を半々ずつ使う。
そして、他ではあまりやらない方法として、麹作りの途中で炒った大豆を石臼で擦って混ぜる工程を加える。

「その方が香ばしい香りがついて美味しくなる」とチドリさんは話す。
何年も麹作りをしてきて行き着いた知恵で、実は近くの麹屋さんもそれを聞きつけて、昔見学に来るほどだったそうだ。

麹作りの時期と自然の力

昔は今のように電気で簡単にできる温度管理設備もなかったため、自然の気温で麹を作るのに最も適した時期を選んでいた。チドリさんによれば、4月から5月の梅雨前と、秋の9月から10月が麹作りに良い季節だという。「味噌作りは茗荷の花が咲く頃に」というのが味噌を作る話を聞いているといつも言っていた。
麹作りは「一から菌を育てる」ような作業。
今では種麹が市販されているが、昔は誰も買って作る人はいなかった。
驚くことに、種菌すら使わなかったそうだ。
「蒸した米を置いておくことで自然に麹を育てていた」という話をきて驚いた。
それくらい日本には麹菌が空気中に溢れているということだろう。
長年麹を作ってきた部屋には、すでに多くの麹菌が住み着いており、それが自然に繁殖するのも手助けしてくれているとは思うけど、それくらい日本人と麹菌は切っても切れない縁で結ばれているんだなぁと教えてもらった。
チドリさんの麹作りは先ほど書いたように、ここにさらに工夫を加える。
蒸した米と麦に、一度釜で炒った大豆を石臼で挽いたものを混ぜて麹を作るのだ。
こうすることで、米と麦の香りに加え、大豆の香ばしさが麹全体に広がる。
味噌作りの工程
こうして3~4日かけて麹ができたら、いよいよ味噌作り。

まず大豆を茹で、程よい柔らかさになったらそれを取り出しすり潰す。
昔は臼でついていたり、手動のミンチの道具を借りて作っていたそうだ。
そのミンチにした茹で大豆と「種水」と合わせる。種水とは塩と茹で汁を合わせたものだが、チドリさんは天然水を一度沸かし、そこに塩を加えて使っていたそうだ。
わざわざ天然水を使っていたのではなく、水道がない頃の作り方なので、天然水しかない。だから一度必ず沸騰したものを使うのが鉄則だった。
すりつぶした大豆にできたばかりの合わせ麹と種水をよく混ぜ合わせ、カビが生えないようによく密閉して、軽く塩をふった容器に入れて熟成させれば完成。

これがチドリさんの「手前味噌」だ。
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おわりに
チドリさんの味噌は、単なる保存食ではなく、長年培われた暮らしの知恵と手間の結晶だ。
今年は念願のチドリさんの手前味噌を一緒に作り今熟成中。
チドリさんもやり始めると今でもこだわりが強く、自分で作った大豆で味噌を作りたいということで今来年の味噌作りに向けて大豆を栽培中。
今回味噌の作り方を動画にも収めたので、興味のある方は見てください。
簡単な作り方レシピも載せておきます。
【麹作り】
1日目
- 味噌作りに使う材料を準備。全ての道具、部屋を清掃しカビや埃などが出来るだけない環境を作る。
- 炒り大豆を作り、石臼で細かくすり潰す
2日目
- お米、麦など麹を作る材料を浸水させる。(一晩)
3日目
- 麹の材料を蒸す(今回は米のみ)
蒸した米は柔らかすぎになることはないが、芯が残らないくらいには蒸す必要がある
- 蒸した米を人肌より少し温かい(45度〜38度)くらいまで冷ます。温度が高いと種菌が死ぬので注意。(今回は購入した種菌を使った。)
- 蒸したお米と1日目に炒って、すり潰した大豆と合わせ、そこに種菌を全体的にまぶして、寝かせられる容器に広げる。(むろ板など)
(ちなみに、今回は外気温:8時13度、12時24度だった)
4日目
- 麹温度チェック(できれば2時間毎くらいに)
麹の理想的な発酵温度は 35〜45℃ 。
これ以上上がると菌が死滅し、25℃以下に下がると発酵が鈍くなるので注意。
- 温度が高くなりすぎた場合は、麹をほぐして厚みを薄くしたり、扇風機や冷たい布で軽く冷やす。
- 温度が低すぎる場合は、毛布や布で覆って保温する。
- 香りのチェック:ほんのり甘く香ばしい香りが出てきていれば順調。酸っぱい匂いやカビ臭がしたら、温度・湿度が不安定になっている可能性がある。
- 見た目の確認:米の表面にうっすら白い綿毛状の菌糸が伸びていればOK。
5日目(時間ではなく、菌の状態により期間は前後する)
- 再び温度チェック。
- この段階で麹の中まで菌糸が入り、指で割ると中まで白くなっているのが理想。
- 甘みがより強くなり、香ばしい香りがはっきりしてくる。
- 温度は依然として35〜45℃を保つ。
- 過発酵を防ぐため、必要に応じて麹を手でやさしくほぐす。
6日目(完成)
- 麹全体がふんわり白く覆われ、甘い香りと少しナッツのような香ばしさがある状態が完成形。
- 広げて室温で冷まし、必要に応じてすぐ味噌作りに移るか、短期保存する場合は冷蔵または冷凍する(常温放置は過発酵の原因になる)。
- この麹を使って、すり潰した大豆・塩・種水と合わせ、味噌仕込みに入る。
⚫︎麹材料
米5キロ
種菌:100gほど
出来上がりの米麹5キロ
炒り大豆は目分量:大豆1〜2キロほど
【味噌作り】
麹完成後
- 前日に大豆を浸水させておく
- 種水用の水を沸騰させておく、その時に分量の塩から塩を適量混ぜておき、塩水を作っておく。種水の水は大豆の茹で汁でもOK。
今回に味噌の量は大豆3キロで作る
- 大豆を茹でる2時間ほど、アクが出るので、随時とる
指で潰せるくらいまで柔らかくする
- ミルやすり鉢など大豆をペーストにできるものですり潰す
- すり潰しただいす、麹、種水を手でよく混ぜ合わせる
- 合わせたもので団子を作り保存の容器に出来るだけ空気を入れないようにピタッと味噌を詰める(味噌と酸素が触れるとカビの原因になる)
保存容器はよく洗い、アルコール度数が高いアルコールで内側を消毒すると良い
- 味噌を敷き詰めたら、最後上に塩をパラパラ撒いて蓋をする。
- 容器の口はより空気が入らないように、ラップなどで空気が触れないようにする
- 味噌の容器はあまり、ジメジメしない冷暗所で数ヶ月保存する
食べる人は1ヶ月くらいから食べ始める人もいるし、数年寝かせる人もいるのでそこら辺はお好みで
⚫︎味噌材料
出来上がり15キロ
米麹6キロ
大豆3キロ
塩1.8キロ(塩分12.5%)
種水用の水も適量。味噌の柔らかさになるくらい。大豆と合わせた時に団子が作れるくらいの水分量にする。今回は2升くらい
自然農のお米作り2年目の収穫
先週やっと稲刈りが終わった
今年の目標は「収穫出来る田んぼにする!」ということだった笑
目標の低い設定に思うかもしれないけど
自然農をやっている人には理解してもらえるかもしれないけど
このラインを超えることがまずは一番のハードル
昨年は全く耕さない(不耕起)でやろうという想いが強く
水が溜まらないという田んぼで稲を育てて
何を育てているのか分からないような田んぼだった

今年は 悪戦苦闘したけど
山間部の田んぼ(自分が借りてる田んぼ)では
田起こし 代かきは必要と決定して
急いで方向転換して
なんとか水が溜まる田んぼに出来た
でも無農薬 無肥料 一本の苗で
どこまで育つか

出来るまでドキドキ見守っていた
結果



収穫出来た〜!
しかも近所の人達からも
顔を見るたびに
みんなからほめられる程よくできた
去年があまりにも可哀想なくらいしかできなかったので
「肥料入れたんか?」
「今年は当てたにゃ〜」と周りの人に声をかけられ
ニヤニヤしていた笑
今年は周りの田んぼはウンカの大発生でたくさんの稲がやられていた
中には収穫を全く出来ずに全て燃やしてしまった田んぼもあったくらいで
可哀想な状況だった
みんな一生懸命 薬を撒いて防いでいたけど
僕たちの田んぼは何もしなくてもほぼ無傷
川口由一さん曰く
「自然農の田んぼで一つの虫が大量発生して被害を受けることはない」
という言葉通り
小さい田んぼだけど
大きな収穫を得た今年のお米作りだった
秋の夜長に直感と繋がる
自然の中で暮らしていると
春夏は外に出て活動的に動くことも多いので
家に居るときや休みのときでも
氣が立っている
芸術の秋
読書の秋
食欲の秋
色んな秋があるが
虫の鳴き声を聴きながら
気温が下がった秋の夜に
文章を書くのが気持ちよくなってきたなぁとかんじた
だから 久しぶりに氣ままに文章を書いている
いざ書こうと考えていると
書きたいことが色々あることに氣づく
ここ数ヶ月もたくさんのことがあったなぁ
書きたいネタはたくさんある
ネタを仕込んでいたのかもしれない
さて 何から書こう

こういう時に僕は
少し目を瞑って
日々の思考からは離れるように努め
一度気持ちをリセットさせる
思考的になっているなら
まずは呼吸に意識を向ける
そうして
自分が最も今欲しい感覚だけに注意を注ぐ
文章を書くなら書き始める根っこみたいなところを探すように注意を向ける
その根っこを探しながら
頭のてっぺんから少し上くらいフワッと注意を向けておく
どうやらそこら辺に閃きに扉があるらしい
頭で考えると
この文章が人に受け入れられるのかとか
この書き方は人に好まれる書き方だろうかとか
色々考えが浮かんでくる
仕事で文章を書くときは
色々周りへの配慮もあるので
そういう意識をたくさん使ってしまうこともあるけど書き方にどうしてもなってしまう
こういう場ではできるだけ頭でっかちにならないようにしたい
でも 感覚や閃きに任せていたら
文章を書きたくなったり
絵を描きたくなったり
アイデアが浮かんできたり
フワッと消えて行くこともあるから
何が飛び出すか分からない
夢のような感覚に近いかもしれない
無駄な時間に終わることもあるけど
そのユラユラ何が出てくるか分からないものをキャッチ感覚は
本来の自分でいることを自分に許したり
社会の中で自分らしさを表現する感覚に近い
食と空間の体験:知覚を解放する食「解食」
いつも仕事を一緒にしている良子さんの依頼で食事イベントを企画した
どうせやるならやりたいことに挑戦!ということで
10年前にふと思いついたアイデアをやってみたくなり
食と空間を演出して知覚を解放させる体験「解食」をやってみることにした
妄想が膨らんだこのアイデアを実現するには
料理のスキルもいるし 空間演出するのも結構ハードル高いので
今はまだ現実的じゃないとお蔵入りした企画だが やらなければいつまでたってもお蔵入りなので
全てをお任せして依頼してくれるこのありがたい機会を活かして
今できることで近づけてみようと勢いだけで「やらせてください!」とお願いした

今回は「月と食」ということでやってみた
月の変化に合わせた菜食のコース料理

このためにウチに来たのかというほどタイミングよく現れた新しいテントを使って
光と食事の演出をした

仕事でイベントの中で料理をすることは何回もやってきたけど
自分の食を目的に人が来てくれるのは初めてでどうなることか心配だったけど
みなさんの温かい目と楽しむエネルギーに守られながらなんとか表現できた


やりたいことが多すぎて
いつものように盛り込みすぎてヘトヘトだったが
めっちゃ楽しかった
料理で人を喜ばせている人
空間で人を楽しませている人
大変さが分かると改めて尊敬
やってみたら
改善点だらけ
新たなアイデアが次々浮かぶ
僕にとっても伸びしろありすぎのこの知覚体験
依頼があればまた挑戦してみたい
もともと一人でやるよりも
それぞれの強みを活かして一緒にやりたい人とやれたらというアイデアなので
一緒にやりたい人もウェルカムで〜す
今回表現させてくださった参加者の皆さんありがとうございました☆
九州ツアー:異次元の旅
キャンプ道具を持って九州に1週間の旅に行ってきた
小さい頃から家族や学校の修学旅行でもよく行ったけど何回行ってもまた行きたくなるエリア
行く前に会えそうな友達には声をかけることにした
福岡に移住したシンジ君ヒサエちゃん夫妻に連絡をしてみると
僕 :「僕が九州に行った時に一緒に行きたいって場所あったよね?どこだっけ?」
シンジ君:「あんでるせん」
なんともメルヘンな名前
聞くと完全予約制の4次元パーラー(喫茶店)らしい
あやしい〜 笑
店主がショーをしてくれるということだが
シンジ君からは「あんまり調べないで体験してほしい」ということなので調べないで予約を取ろうとしたら1ヶ月以上前なのに既に予約でいっぱいとのこと
そう言われるとよけいに行きたくなる〜
旅の計画を少し変更してなんとか行けそうな日程で予約を取ることができた
シンジ君達とその友達夫妻も一緒にとれた
予約がなかなかとれないお店なのにその日はなぜかみんなが予約がとれた
呼ばれてる感ありますね
1ヶ月前から何も情報がないあんでるせんに行くことを考えると不思議とワクワク
何も知らないのに
調べてないけどめっちゃワクワクしてるのは僕がシンジ君ヒサエちゃん夫妻を信じてるからなんだろうなぁ
というわけで 九州ツアーは「あんでるせん」から始まった

友達夫婦との再会もでき
いざうわさのお店に潜入
11時からオープンして注文した後に数時間の待ち時間
店内には各界の著名人の写真がずらりと色んな意味でズレているもに溢れている
きっとこれも次元をズラすスイッチとして組み込んでるのかなぁと思いながら散策

長い待ち時間の中 机になにげに置いている知恵の輪をみんなでやったり
久しぶりの友達とお話をする
シンジ君は3回目予約して2回これたらしい
1回来られなかった時はお店から電話がかかってきて
「14名でなく12名ですよね?」
と確認されたらしい
「14名ですが」と答えたけど
店主は「おかしいなぁ12名のはずなんだけど」と言って電話が切れたそうだ
その後 友達のお母さんが入院して友達夫婦は行けず12名になったという話をきいた
ムズムズと何かが始まる予感!
14時になると店主が出てきてショウが始まった
このショウの内容を言葉で説明しても面白くないので詳しくは書かないが
店主がたくさんの持ちネタの中からジョークとマジックで楽しませてくれる
店主は本業のマジシャンではないだろう
なぜならマジックは僕でもマジックだなと分かるものがあるから
でも時折みせてくれる
明らかにマジックの限界を超えている次元が違う現象を見せてくれた
店主に選ばれた人は透視や予知をして具体的なアドバイスや人生の道筋を示してくれる
なるほど これを体験したくてこんなにも予約して来ているんだなぁ

ちなみに僕がもらったアドバイスは
「創ることがあってるよ 先生もいいですね」
とメッセージをいただいた
「創ること」はよく言われて 自分でも合っていると思っているから何らかの表現をしていきたいと思っていた
「先生」は僕なりの解釈だと人に経験を共有してその人がその人らしくいられるようなガイドをしたいと思っているのでそのことかなと想像を巡らす
どちらも 今の延長上にあるような気がする
ぼくはショウもそうだがこの言葉で後押しされることを受け取りにきたような気がした
遠方からこんなに予約までしてくるのはやはりここでしか経験出来ないものがあるから
ここは呼ばれてる人が行くような場所なので行きたい人はまずは予約から挑戦してみてほしい
予約は午前8時から
ショウの目の前のカウンターは2ヶ月前午前には一杯になるようだ







