よくみる

よくみることを よーくみると よくみえる

自分を傷つけない

「生きたくない」という人は
 1:自分が安心出来る環境を整えるということを前回書いた

yokumiru.hatenablog.com



次にすることは
2:「自分を傷つけることをやめる」

これは なかなか分かりにくいクセ
クセとは無意識にやっていること
自分のクセは自分では分かりにくい

何より自分をわざわざ攻撃したいと思って攻撃して苦しんでいる人はいないので
このクセで苦しんでいる人は自分で止めることが難しい

でも自分と同じようなクセを他の人が持っていたら客観視できて分かりやすい
「この人自分で自分を責めているだけだよなぁ」
「でも同じようなことを自分もしている、、、あ!」
みたいな

多くの人は大なり小なり自分自身を傷つけている何らかのクセを持っている

大きいものは明らかに分かりやすく自分でも直ぐ分かるし他の人も指摘しやすい

それより小さいものは少しずつ自分を傷つけたりする
少しずつ傷ついていつのまにかどん底になったり怪我したり
そこで初めて
「自分で何をやっているんだろう」
「変わろう」
と自分のくせに氣づき 止めていき クセを少しずつ手放すことができる

まだどん底になっていない人は自分を少しずつ傷つけていることは本当に見えにくい
だからまずそのクセに気づく必要がある

もちろん 手放したければ

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逆に言えば他の人から見たら 「なんでそんなことをしてるの?」と思うようなことでも
本人は実はそこまでどん底になっていないので氣づいていない
ある意味そういう人は他の人よりタフだ
だから本人は気づくためにそういう自虐的な経験をしていたりしている

だから実は困っている人は誰もいなかったりする

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この広い視点に立てば
喜劇のようなことで人は苦しんでいたりするので
実はいつでも誰もが「大丈夫」なんだけど


とはいえ殆どの人が
無意識に攻撃している
ジワジワ攻撃している
自虐的なクセを知りたいと思う人の方が多いと思うので
氣づくことに少しでも役立つコツをシェアしたい



1:自分が安心安全だと感じる環境を作ったら
好きなことをやり 合わない人からは離れる - よくみる

心が静かになる
外からよけいな影響を受けにくいので
自分自身に対して攻撃している
これまで隠れて見えなかった(見ようとしなかった)動きに氣づいてくる

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まずは
一日の中で少しでも自分と向き合う時間をつくってみる
そんな時は更にできるだけ外の影響を受けない空間の方がいい

例えば
僕は毎日朝晩1時間ずつ瞑想をしている
その瞑想では
「出て行く息 入って来る息をただ観察する」だけ

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この瞑想は太古からある瞑想らしい
すごくシンプルだけど真剣にやるととてもパワフルな方法
呼吸は意識と無意識、身体と魂の両方に繋がっているから

本人の覚悟次第で心の奥深くまで入ることができる
とはいえ一日2時間程度の瞑想ではそこまで深くは入るのは難しいけど
自分が無意識にやっている思考行動に氣づいたり
自分の反応が手離れ感覚的に生きることがやりやすくなる

10年僕がこの瞑想をやっているのはその必要を実感しているからだけど

他にもクセに氣づく方法はある
例えば
書くこと
同じく自分と向き合う時間を作る
苦しみを持っている人であればその時影響している反応が強いものなどが自然に浮上してくる

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それは言葉にならない感情 理解出来ない思考 だったりするかもしれない
不快な感覚 思っても見なかったイメージ だったりするかもしれない

それらの印象をただ書く

反応が起こっていることであれば一つの出来事の一部始終を書き終えるところまで書いてみる

一通り書いてみたら少しかく前からくらべてなんらかの氣づきがある
少し客観視できたり
ちょっとスッキリしたり
ポジティブな視点を発見したり
解決策が見つかったり

根深いものは一度書いただけでは全く変わらないことも多い
そんな場合は
もう一度戻ってはじめから終わりまでもう一度書く
同じ内容を書いても意味がないと思うかもしれないけど
書いている内容は関係ない
大切なのはただ書くこと そして感じること

書くことのいいことは
考えるよりずっとゆっくりしたスピードなのでその経験を感じたり見つめることができる
感じる経験することが自分に氣づくためにはなくてはならないプロセス

一度書いてもまだ同じ感情や苦しみは絶えず出て来る
でも何度も何度もそのことを繰り返しているウチにその苦しみは経験と共に手離れていったりする



氣づくためには色々なやり方があるのでその人の直感でやってみるといいけど
やりかたはどうであれ
氣づくためには経験して実際に感じることが必要なので
自分がその時感じているかどうかをチェックしたらいい

頭で理解した氣づきも自分を理解するためには有効だけど
それで手放すことはなかなかできない

苦しみはその対象に抵抗して距離をとってしまうと起こる
距離をとることで苦しいと感じる人はその幻想を持ち続けることをしている
なので苦しみを手放すには抵抗せずにもう一度その出来事から離れず受け入れる必要がある

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経験することが最もパワフルで簡単な氣づきの近道
というかこれしかない

瞑想したり
書いたり
自分がやっていることに氣づいてきたら
次は手放すだけ

だから手放す

手放すを頭でやってもできない
どれくらいその人が強く握っているか
意識のどのあたりで創っているかでその手放し方は色々ある

共通することは頭で理解するだけでなく経験すること


僕にはやりたいことが一つだけある

それは自分の経験を分かち合うこと
そのきっかけがこんなところでできたら嬉しいと思って続けている

文章ではきっかけくらいしか伝えられないけど
経験する方法は色々あるのでそのうちまた共有したい


続きはまた今度

自分を守る環境を作る

前回のつづき
yokumiru.hatenablog.com


「生きたくない」という人がまず必要なことは心の平安の確保です

生きたくないと思う経緯や状況は色々あると思うけど

「好きなことをやり 合わない人からは離れる」
ということを僕は常に意識して生きている

そう言い切ってしまうと「なんて自分勝手なやつだ」と他の人から思われそうと
実行することを躊躇する人もいるかもしれない

でもそういう人ほど実践した方がいい

これは
自分が主張できずにおどおどしている人
周りの目を気にして生きてしまいがちな人
そういう人に向けてへのメッセージでもあり
子どもの頃の僕自身に対してのメッセージでもある
僕は子どもの頃そんな意識で生きていた

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僕はまだ小学校に入る前にいじめられていた
いじめっ子から隠れるためにしばらく周りの目ばかりを気にしていた時期が長かった
だからそんな人の意識状態はよく理解出来る

僕は物心つく前からそういう環境そういう意識で生きていたので
気づいたら周りに合わせるのが当たり前になっていた

そんなビクビクしている時は少しでも自分の意見を言って
それが大多数の意見と違うことが一番の恐れだ
「目立ってしまうとやられる」
本能でそう信じていた

だから自分の意見や気持ちよりも他人の価値観を優先することが当たり前だった

それを何年も続けて分かったのは
他人の価値観で生きていたら自分の力は発揮出来ない
という当たり前の結果

そして他人に合わせていると人に優しくなれるかというと それも逆だった
自分の貧しさや無意識のストレスやトラウマは
自分を傷つけてしまうだけでなく
他人も傷つけてしまうという
そんなことを繰り返し学んだ

そこで学んだ経験は今となっては僕にとって自分を作っている大切な経験

その学びから得たことが
「好きなことをやり 合わない人からは離れる」

自分はいつも攻撃されている
自分は弱い立場にある
やりたいことあるのに人の目を気にして躊躇する
と感じている人は何よりもまず自分を守ることを優先的にやった方がいい

中途半端に守るのではなく
徹底して守る
できない時はいつでも逃げればいい
とにかく自分が安心して暮らせる環境を何よりも優先して作ってほしい

特に家族 自宅 知人 職場の関係で
自分が攻撃を受けて自分の心が小さくなっているように感じている人は
もしその相手と勇気を持って対話できるのなら
自分がその人の発言や行動で自分が小さくなっているという自分の気持ちを正直に相手に伝えてみる
相手が心ある人であなたのことを思いやってくれる人であればきっと協力してくれるはず
その相手も実は心にトラウマがある人なので直には変われないかもしれないけど
そんなあなたの言葉が相手にはきっと響くはず

もしそれを言っても変わらないとあなたが見切ったならば
そういう人や環境からは離ればいい
そういう人と一緒にいてもあなたにも相手にも社会にも豊かになる関係は作られない

たとえそれが親だとしても
そういう親からは離れたほうがいい
たとえそれがあなたが大好きな相手であっても
そういう相手からは離れたほうがいい

それが一時的であってもいい
とにかくあなたの心の平安を第一に行動することが必要だ

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そしてあなたの心が豊かになり
攻撃してくる相手から影響を受けないくらい強くなれば
その時は同じ人と出会っても相手は同じようにはあなたに関われなくなる
少なくともあなたが変わればその相手がどうであれあなたの人生には影響することはない

「好きなことをやる」というのは心が豊かになった次のステップ

自分の心が豊かになると
初めて自分の魂が喜ぶ声が聞こえてくるようになる

自分が満たされている人は他人にも優しくなれる
自分も満たされ他人も満たされることに近づくと魂の喜びにも近くなる
そういう時に作られている関係は相手ともより自然な関係性が作られ相手との生産性も最も高まる

自分が満たされていない時に無理矢理好きなことをやろうとすると
満たされない欲求を満たすための好きなことをするようになる
それでももちろんいいんだけど
実はそれは遠回りなやり方

順番が逆だとこじれてしまいやすい

1:自分を攻撃する相手から離れ
2:自分自身も攻撃することをやめ
3:自分を満たし
4:好きなことをする

今回はまず1のお話でした

続きはこちら
yokumiru.hatenablog.com

もう生きたくないあなたへ

ちょっと重いタイトルですが響く人が一人でもいれば

「もう生きていたくない」

すごく身近にその言葉を聞いた

その人の辛さを感じ
自分の力の無さを感じ
世の中にはきっと同じようなことを感じている人が知らないだけでたくさんいるのだろうと思った

今はただ自分に何かできることはないかなと思って書いています

もう生きていたくないと言った人は
ずっと不幸な経験をしている人ではない
むしろその人から「幸せ」という言葉を耳にする方が多いくらい
そして懸命に本当の自分の生き甲斐がなんなのか 
行き当たりばったりだけど一生懸命生きている

そんな人がもがきながらずっと心の中にあり続けるのは

自分には生きている価値が無い
自分は出来ない
何のために生きているのか分からない
やりたいことが分からない
将来が不安
という否定・不安の連続

ちょっとだけど ずっと持ち続けている心の声や痛みが溜まり
発作的に「もう生きていたくない」という言葉で出てきたようだった

日頃から聞いている悩みを一つひとつ耳を傾けたり
時にはその人が自分と向き合えるようにそっとしておいたり
できるアドバイスはしていたつもりだけど
他人が感じていることは100%分からないからいつも会話をして手探りでかんじていたけど

その言葉を聞いて本当にどうしようもないくらいの苦しさなんだと心に刺さった

そして僕の中にも同じように苦しみを感じている心の部分がきっとあると思った
僕にも過去に同じような苦しさと向き合った時期があった
その時ぼくはどうやって抜け出したんだろう
その経験をその人と分かち合うことはできないのだろうか

僕からみると素敵なその人でさえこんな大きな苦しみをかかえているくらいなら
同じように「もう生きたくない」って思っている人が今日本に 世界にどれくらいいるのだろう
もしかしたらそう思わない人の方が少ないくらいなのかもしれない

自分ができることでやれることはなんだろう
できることをやろう
僕自身も救いたいから

他の人の感じていることや経験を変えることは決してできない
だからいつもそういう時は僕の経験をシェアすることから始める
その人が苦しみから抜ける経験が出来る時は 僕は少し離れて見守る
心の深部の経験はとても神聖で他の人が介入出来ない場所だから

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世の中をヨクミル 生き方をヨクミルために 自分をヨクミルために
一人でも誰かの役に立つなら僕が苦しみから抜けた時の話を思い出しながら時々書いてみたい

yokumiru.hatenablog.com

葛で遊ぶ

この恵まれた地域では自然とともに生きてきた先輩がたがたくさんいて教わることが尽きない

少し前に葛を使い方を教えてもらった

教えてもらうのはいつもお世話になっているチドリさんとスエミさん

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取りあえず葛を使った何かを作りたいと思って僕が使えるだろうと持ってきた葛は
お二人はクズマイ葛と呼んでいたが どうやらクズの葛らしい 
そしてこのクズの根を猪が大好物であり
この葛の根のでんぷんを取り出したものが葛粉であり
根を乾燥させて粉にしたものが葛根湯の葛根だということだ
とにかくこの葛は何処にでも生えているそしてこんな何処にでも生えている植物がめっちゃ使えるやつなのがすごい
地球ってすごいね〜といつもの感動

余談だけどクズが漢字で葛と書くからクズ葛は葛葛となって??となる
だからこの地域ではクズ葛のことをクズマイ葛と呼んでいるのかも知れない
そしてツヅラも漢字で書くと葛
なぜか同じ漢字で分かりにくい

このクズ葛は工芸道具としては使いにくい
柔らかく切れやすい
僕が持っていった葛と二人のおばあちゃんが持ってきた葛ではやはり全然強度が違った

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お二人が持ってきた葛は
アケビ葛とツヅラ葛
この二つは強度があるから物作りにはとても使える

僕的にはアケビ葛のごつごつしたかんじが好みだ

更にプチ情報としてこういう葛を道具として使う時には土の日は厳禁だということ
木を使う時にもよく聞くこの土の日についてはまた詳しく調べてみたいけど
とにかく土の日に採った植物には虫が入りやすいので道具として使っても直ぐにダメになりやすいらしい

チドリさんはちょっとお手本があると何でも自分で作ってしまえるスーパーおばあちゃんなので
ネットで調べた籠を見てもらって作ってもらうとものの1時間くらいで籠をぱっぱと作ってしまった

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いや〜さすがです
このお金には換算出来ない魅力ってなんだろうっていつも思う

籠としてみたら それはただ購入すれば数百円で買えるかもしれないけど
明らかにそれ以上の価値があるんだなぁ
触るとあきらかにエネルギーが違うというか
いい言葉がほしい
とにかく こういう感動を共感出来る人に体験してもらいたい

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僕は秋色あじさいを採取してリースを作ってみた
凸凹な味わいのあるかわいいリースが出来ました

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ついでに ランチは酵素玄米ランチを

自然農:川口由一さんの自然農

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川口由一さんの農業見学会に参加しました

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見学会には
農業のプロだけでなく
生き方を模索している若者や
定年後に農業を初めたおじいさんまで
全国から老若男女が集った

僕はいつも川口さんの情報は本から得ている
わざわざ500キロ以上離れた場所まで行ったのは
実際に作っている畑や田んぼを見て感じたかったから

川口由一さんは農家の家に生まれ
自然農法を続けて40年以上
見た目も仙人のようだけど 
一言一行も仙人の様な存在感で
農業のプロでもないずぶの素人の自分が
農業の初歩的な質問をしても一生懸命答えてくださった

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川口さんの本を読んで 噂を聞いて
見学会には全国から色々な人が参加していた

中には川口さんの本を読んで
農業ではなく 
人生に悩んでいる若い子が
生き方についての質問もしていた
そんな問いにも「自分が答えられる範囲で」と謙虚に色々お答えしていた

きっと自分がつくる農作物やその環境に対しても
同じように丁寧に関わっているんだろう

自然農の田畑を見にいったけど
それ以上に川口さんにお逢い出来たことがとても良かった

自然農はできるかぎり 生きとし生けるものと共生するような農業 だと思ってる

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どんな仕事や行いにもその本質には その人の生き方が現れてくる
川口さんの田畑を見ていると川口さんの生き方が見えた気がした

農作物の収量 見た目 生産性 効率性だけを考えると自然農法はなかなか広がらない

自然農法ではできるかぎりあるがままの環境を 人が最低限の手を加えることで
自然と人工の共生ができている環境を創ることができる
自然と人工が調和がとれてる環境は感動がある
自然農の田畑はそんな世界を作りたい人たちの実践の場 クリエイティブなアート作品みたい

生きとし生けるものの多様性を実現するには
創りたい人が小さなことからも実践していかないと変わらない

今週は選挙もある
自分ができることでコツコツ積み重ねて自分が住みたい世界を創っていきたい

はじめての自然農のお米作り:田植え

梅雨に入って直ぐ6月末に自然農の田植えをした

自然農の田んぼは雑草も生えてるし水もそんなに入れないから見た目が周りの田んぼと違う

へんなことをやってるな〜と気になっている地域の人達から「何をやりようが?」と声をかけられる

色々説明して「そんなやり方でお米ができるんやなぁ」と半信半疑だが
「どうなるか楽しみやなぁ」と激励も受ける

仕事で地域と関わることをしているけど
これだけ地域の人から積極的に声をかけられることは珍しいので
みんなお米作りが好きで関心あることがよく分かる
山の集落のおんちゃんおばちゃんはみんなお米作りが関心あるみたいだ

お米作りは僕と地域の人達が繋がれる1つの接点になっていて嬉しい

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僕らのアナログな田植えに必要な準備物としてはこんなかんじ

【自然農の田植え準備物】
・40センチ間隔で印をつけた紐(紐の長さは田んぼの短辺の最長部より長いくらいの長さは必要)
・30〜40センチ間隔で印をつけた棒(棒の長さは目印5つ分くらい)
・苗(少し余分なくらいは欲しい)
・おやつ お弁当 十分な飲み物(みんなで無理なく休み休み手植えする農作業には必須)
・片手で扱う移植ゴテ 手鍬(水をあまり入れないから一般の田んぼより固いので植える時にあった方が良い)

通常 稲と稲の間隔は20センチ前後でやっている人が多い

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いまではほぼ機械で植えるのできちんと揃っていてよくみる田んぼの風景はピシッっとそろっている

通常均等間隔に植えるのは除草機を入れたり 稲の生育に必要な幅を均等に取るためらしい

僕らは川口由一さんの自然農の田んぼのやり方を学んでいる
そのやり方では草を2回に分けて刈るが 根っこから雑草を取る除草はしない
むしろ稲の成長に大きな障害がない草は”生やして”虫が稲ではなく その雑草を食べてもらえるようにする
だから一般的な根っこから除草する道具を入れたりしないので あまり厳密に稲が一直線になってなくてもいい
川口さんのやり方では一本植え40センチ間隔(通常は二、三本を20センチ間隔)で稲を植え育てていくそうなので
僕らはその目安となる紐と棒を作りそれを目安に植えていく

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そんなぼくらの田んぼは不揃いである意味自然の状態に近い

自然農法の田んぼをやってみると
収穫量や作業効率からすると機械を使う慣行農法のお米作りよりずっと手間ひまがかかる
スーパーなんかで売っているお米の価格をみると
このやり方ではとてもそんな金額では売れないというのがよく分かる

逆に価格重視や見た目重視で行くと今の慣行農法のお米作りになるのもよく分かる
でないと 農家さんはそれで生活できない
だから安いお米を買う人は多少薬を使っていることは当たり前だと思って購入し
購入することでその社会を自分たちで作っていることに氣づいているほうがよい

少しでも有機農や自然農で作るものを食べる社会にしたいのであれば
そういう穀物や野菜を作っている農家さんが作っている方法を評価し
少々高くても購入することで応援しないと有機農や自然農は社会に広がっていかない

僕は分からないときは人の意見を聞くのもいいけど まずは体験してみたらいいと思う

できればどれだけのお米をつくるのにどれだけの手間ひまがかかり
それをいくらで売らないと採算がとれないということろまで経験してみる
慣行農法で安い穀物や野菜を購入したい人は奇麗な物を作る代償としてどういう薬が使われているか
身体で体感しないと分からない
体験的に比べることで自分たちの食べている物の正当な評価が自分の感覚でできるようになる

でも頭で考えなくても
お米作りの作業そのものが楽しいし 気持ちいい
それを体験するだけで考え方が随分変わる
自分たちの食べるお米を少しでも自分たちで作ってみようという人が増えるかもしれない
あるいはそういう作り方をしている人達を応援したくなるだろうし 
世の中が変な方向に進んでいると その変化を肌で感じる
そういうところから社会も少しずつ変わっていく

自分で物作りを一からやると世の中の色んなことが見えてくる

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はじめての自然農のお米作り:田植え前の準備

そろそろ、田植えをしなければと思いながら田植え前の田んぼの準備をする

僕らの田んぼは1畝(100㎡)くらいの田んぼが3カ所ある

一カ所は少し谷間にあり日照時間が少ない場所なので旅人ナタンが来た時に一緒に早めに植えた

自然農の田んぼはみためで普通の育て方でないのが直に分かる

なぜなら草がボウボウだから

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▲こちらがお隣さんの田んぼ

草1つなく水がぴーんと張っていて ん〜きれい

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▲こちらが僕らの田植え済みの田んぼ

ん?沼?と見間違えるほどの田んぼ

だけど田んぼに入るとよく分かるけど 自然農の田んぼは生命力がみなぎっている

普通の田んぼは代かきという作業を田植え前にするからきれいに整地される

代かきの効果として藁や雑草を埋め込むという目的がある

自然農の田んぼは草を敵対視しないから 代かきしないし草も抜かない

虫達が稲を食べずに草を食べてもらうために草も一緒に育てる

田植え後1ヶ月、2ヶ月後に稲の成長に邪魔になる時に2回だけ草刈りをするがそれ以外は放置する

なので自然農の田んぼは水を張らずに 草も生える程に沼地くらいの水を入れる

沼地くらいの少量の水を田んぼ全体に張るのは割と難しい

そのために田んぼの周りに水路を作りそこから田んぼ全体に水が行き渡るようにする

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本来水を張って雑草の芽を抑える田んぼとは同じ作物だが全く異なる生態系の田んぼ

僕は稲を育てたり お米をたくさん収穫することが優先の稲作りではなく

生態系を自然と一緒に作るという作業が楽しいから自然農の田んぼをはじめた

大変かなぁと思ったけど思ったより作業自体は大変じゃない

もちろんたくさん収穫しようとすると 
自然農ではとても大変な農作業になるかもしれないが
目的がそこになく 
自分たちが田んぼと関わって楽しいめることを優先しているので苦にならない

農家を目指すわけでもないから 
こういう田んぼなら直ぐにでもできるなぁと思って実践している

ということで自然農の田んぼは見た目も 準備も 生態系も 全く違う
あるがままの田んぼ